逆流性食道炎とバレット食道について
- 2021.01.05
1.逆流性食道炎とは?
『逆流性食道炎』とは、本来胃の中にとどまっている胃液(胃酸)が食道の方に上がってくる(逆流する)ことをいいます。この状態は、正常な食道粘膜を胃液によって傷つけることになります。(胃の粘膜は構造上、胃液に触れていても傷つくことはありません。)
2.どういった症状が現れるか?
症状としては、胸やけ・胃のむかつき・喉の違和感・胸の痛み・酸っぱい液が喉の方に上がってくる感じなどがあります。
3.そのままにしておくとどうなるか?
長い期間正常な食道粘膜が胃液にさらされると、食道粘膜が胃の粘膜に変化していきます。この変化した粘膜を『バレット食道』と言います。バレット(Barrett)とは発見した人の名前から由来しています。
バレット食道自体が悪いものではありませんが、長期に渡り放置しておくと『バレット腺癌(食道腺癌)』になる可能性があります。こういった意味で予防のために内視鏡診断(胃カメラ)・治療(処方)していく必要があります。
まとめますと、胃液の逆流が繰り返し起こる(逆流性食道炎)ことでバレット食道となり、それを長期期間放置しておくとバレット腺癌(食道腺癌)が発生しやすくなるということです。
4.何で診断していくのか?
胃カメラ(胃内視鏡検査)で診断することが一般的となっております。
症状があり気になる方は、一度胃カメラを受けてみてはいかがでしょうか?