糖尿病とは

糖尿病のイメージ画像

血液中には血糖（ブドウ糖）が含まれ、この濃度のことを血糖値と言いますが、この血糖値が正常に保てなくなっている状態を言います。

血糖値は、高すぎても低すぎても身体に異常をきたすようになります。
そのバランスを維持するのに必要不可欠とされているのが膵臓で生成されるホルモンの一種インスリンです。
インスリンが分泌されることで、ブドウ糖は細胞内へ取り込まれ、エネルギーとして利用されるようになります。
何かしらの原因でインスリンが働かなくなると、ブドウ糖は血液内でダブつくようになり、血糖値はバランスを失い、多くは高く維持された状態のままになりますがこれが糖尿病です。

診断基準について

糖尿病の診断基準は以下の通りです。

  • 早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上、もしくは75gOGTTの2時間値が200mg/dL以上か、随時血糖値が200mg/dL以上の場合。
  • HbA1c値が6.5％以上の場合。

上記2つの項目とも当てはまると言う場合は糖尿病と診断されます。
どちらか一方のみ当てはまるという場合は、再検査を行い同様の結果だった場合は糖尿病と診断されます。

1型糖尿病と2型糖尿病

糖尿病は、「インスリンが全く出なくなるか、分泌していても量が少ない」、あるいは「インスリンの量が充分でも質が伴っていない」場合に血糖値が高くなって引き起こされます。
その原因は主に２つあると言われています。

1型糖尿病

ひとつ目は、インスリンが産生される膵臓のランゲルハンス島β細胞が、自己免疫などにより破壊され、それによりインスリンの分泌が急激になくなってしまう状態で、これを1型糖尿病と言います。

2型糖尿病

もうひとつは、不規則・不摂生な生活習慣やストレス等によりインスリンの分泌量が少なくなってしまう2型糖尿病です。こちらは全糖尿病患者の95％を占めると言われています。

その他

その他には、他の病気やステロイドなどの薬剤が原因で発症する二次性糖尿病、妊娠時は高血糖な状態になることから発症しやすくなる妊娠糖尿病もあります。

1型糖尿病でも2型糖尿病でも、糖尿病の特徴でもある血糖値の高い状態が続くと、血管の内皮は損傷し、次第に動脈硬化を招くようになります。

また、糖尿病は自覚症状が出にくいため症状を進行させやすく、さらに放置すれば、細小血管や神経にも障害を受けるようになり合併症を発症することになります。

糖尿病の主な合併症

糖尿病の三大合併症には糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があります。
このほか大血管で障害が起きると脳梗塞、狭心症、心筋梗塞を起こすこともあるので要注意です。

糖尿病と診断されたら、これらの合併症を発症させないことが大切です。
このため、治療の目的は常に血糖値のバランスをコントロールすることになります。